髙ちゃんリポート
7月に入り連日の猛暑が続いていますが、夏バテや熱中症対策は行われていらっしゃるでしょうか?
食事、睡眠をはじめとする生活リズムを整えるように心がけ、手洗い・うがいも忘れずに行いましょう。
睡眠中、突然のこむら返りで目が覚める経験はないでしょうか?在宅中からの水分補給、今一度確認してみましょう。
連日の暑い日にはビールをゴクッと一杯!一日の幸せをかみしめる瞬間ではないでしょうか? 今回は工場見学シリーズ第一弾!「ビール工場見学」を紹介したいと思います。
キリンビール横浜工場は、京浜急行「生麦駅」徒歩15分の場所に位置し敷地内には緑もとても多く、工場見学は毎日開催されています。
館内には待ち時間にも勉強・楽しめる仕掛けが沢山あり、仕掛けのクイズを考える、ディスプレイを眺めるだけでもワクワクしてきます。日曜日ということもあり子供達の参加も見かけられました。
ビールを製造するためには、「オオムギ(麦芽)、ホップ、酵母、水」が必要です。また、ビールの製造工程は大きくわけると、①精麦、②仕込み、③発酵、④貯蔵、⑤濾過・容器詰めに分けられます。(図1.ビールができるまで参照)
受付を済ませ、いよいよ工場見学のスタートです。
まず、原料となるオオムギ(二条オオムギ)、ホップの登場です。ここでは、実際にオオムギ麦芽の試食やホップの香りを嗅ぐなどの体験ができ、麦芽にはほのかな甘みが、乾燥ホップをほぐすとハーブにも似たほのかな香りが感じられました。
二条オオムギを水に浸して発芽させ乾燥させる(ビール造り工程①「精麦」)とビールの原料である、「麦芽」が作られる。そして、ビールの色は麦芽の色で決まります。 麦芽は酵素を作ることで、でんぷんやたんぱく質を糖質に変えます。そして、この「酵素」もビール造りには欠かせません。
館内を進むと次に登場するのがいくつも並んだ大きなタンク、仕込み用タンクの登場です。
このタンク(=糖化槽)の中ではビール造り工程②「仕込み」が行われています。 砕いた麦芽を湯に混ぜゆるやかに温度を上げ、麦芽のおかゆ(=もろみ)を作ります。このおかゆの中では、麦芽の「酵素」が活躍し、麦芽のでんぷん→糖質に分解します。この分解作業を「糖化」といいます。 そして、新たなタンク(=濾過槽)では、麦芽のおかゆ=もろみを「濾過」し、「麦汁」ができます。濾過し最初に流れ出る麦汁を「一番絞り麦汁」といいます。 工場見学では、一回濾過後のもろみに再び湯を注ぎ濾過した二番絞り麦汁との飲み比べ体験ができます。 一番麦汁と二番麦汁では麦汁の色の濃さの違いが見た目で明らかにわかります。また、飲み比べると、麦汁の甘さが全く異なり、一番麦汁の甘みの強さにこんなに甘くなるのか!?と。また、ビールでは苦みを感じるのに麦汁はこんなにも甘いのかと。
また別のタンク(=煮沸釜)では、できた一番絞り麦汁を「煮沸」します。煮沸中、麦汁に「ホップ」を数回に分けて投入することで、苦みや香り成分を麦汁に溶け込ませていきます。煮沸直後のホップ投入→「苦み」を溶け込ませる。煮沸途中や終了時のホップ投入→「香り」を溶け込ませます。
館内を歩き進めると、発酵タンクへ。発酵タンクでは、ビール造り工程③「発酵」が行われています。
十分に冷やした麦汁に「ビール酵母」を加え、「発酵」させます。
ビール酵母は麦汁中の糖質を分解し、アルコールと炭酸ガスを作ります。これぞ、赤ちゃんビールの誕生です。
そして、貯蔵タンク内で1~2ヶ月、約0℃で低温貯蔵します。ビール造り工程④「貯蔵」。
貯蔵タンク内で熟成した美味しいビールは、ビール造り工程④「濾過・容器詰め」されます。熟成したビールから酵母・余分なたんぱく質を濾過し、缶や瓶に詰め蓋をします。1分間あたり、缶は最大2,000本、瓶は最大600本詰められます。この容器詰め工程はスピードが命!空気に触れる時間はなるべく短くです。
そして、機械による品質検査、人による外観検査を経て箱詰めされ、ようやく横浜工場から出荷されます。そして、皆さまのもとへ届くのです。
工場見学では一連のビール造り工程をじっくりと説明を聞きながら、見ながら、体験しながら、最後にお楽しみ付きの約80分。明治時代、文明開化とともに誕生したビール。キリンビールの初仕込みが行われた1888年から数えて今年で130年。先人のビール造りにかける情熱を感じる80分でした。