髙ちゃんリポート
10月に入り、周りの木々も紅く色づき始め、いよいよ秋本番です。
今月は年に1度横須賀市場で開かれる「よこすかさかな祭り」を紹介致します。市民の皆さんが心待ちにされる祭りです。
横須賀市場は京浜急行堀之内駅下車、海側に歩くこと約15分に位置します。10月1日晴天の中、さかな祭りは早朝7:00より始まり、到着した7:30にはすでに沢山の人で賑わっていました。さかな祭りではその日水揚げされた鮮魚を安く購入できるだけではなく、魚とのふれあい、マグロの解体ショー&重量あてクイズ、セリへの参加などなど様々なイベントに参加できるため、小さな子供から大人まで楽しめる内容となっています。
市場入り口を入ってすぐ目に入ったのが、「炭火焼き秋刀魚ブース」。チャリティー募金も兼ねた、炭火焼きの秋刀魚の塩焼きの試食が100円!とあって、試食待ちの人で早朝より長蛇の列に並び待つこと1時間、秋刀魚の塩焼きゲット!
本日の秋刀魚は東北気仙沼産です。ニュースでも放送される程、今年は東北での秋刀魚の水揚げ量が少ない年です。
市場で働かれている方が丁寧に焼いて下さった秋刀魚を実食。脂ののった秋刀魚は一口食べただけで美味しさが口の中で広がり自然と笑顔が。
空腹感が満たされたところで市場内の見学へ。歩き進めると目の前には大きなマグロが登場。本日のマグロはキハダマグロで、重量あてクイズ用に展示されているものです。
クイズの正解に近かった方には解体後のマグロのお土産付のため、目の前のマグロの重さを考える姿は真剣そのものでした。
市場の中央部分には、横須賀近海ほか全国で水揚げされた魚や海老、カニ類が展示され、その姿は圧巻でした。この魚達は後のセリに登場します。
屋台に並ぶ名物料理を食べたりしていると時間はあっという間に過ぎ、マグロの解体ショーの時間となりました。マグロが目の前に現れた瞬間、会場内では一斉にフラッシュが・・・。そこへカニやサメなどの帽子を被った漁業組合の方々が登場され、解体ショーのスタート!
音楽とともにショーが始まり、写真撮りも追いつかない程のす早さに驚いていたところ、最前列で見ていたちびっ子達も「わ~、わ~、すごいっ。」と私と同様にショーを食い入るように見ている姿がとても印象的でした。ちびっ子達にはこの光景がどの様にうつったのだろうか?と。
5分もたたないうちに大きなマグロが各部位に切り分けられました。立派な職人芸を見せて頂きました。
ショーの次は皆さんお待ちかね、セリ販売です。展示されていた魚がセリ場に並べられたトロ箱に組合の方によって手際よく分けられていきます。セリが始まるまでの間、トロ箱に分けられた魚をじっくり見てセリおとしたいものを決める方や値段を書いた札を準備するちびっ子達、発声練習を始める方など様々。あっという間にセリ会場にはすごい人だかりができ、いよいよお待ちかね第2弾!セリのスタートです。
セリ落としたいお客さん同士、また、少しでも安くセリ落としたいお客さんと少しでも高く売りたい売り手との真剣勝負でもあるセリ場は熱気にあふれ、それでも最後には笑顔あふれる場でした。
体験とはいえ、セリを目の前で体感できる機会に巡り会え、貴重な時間が過ごせました。市場に限らず「現場」に出向く姿勢はこの先もずっと続けようと改めて思いました。
~秋刀魚について~
-
サンマ
秋刀魚・・・サンマ科
秋刀魚は約4種類が世界に分布し、日本から北アメリカにわたる沿岸の表層を生活の場とし、水温15~18℃の水域を好み、動物プランクトンを餌にする。 日本の秋刀魚漁は北海道と東北地方の沖合で約80%が漁獲される。 特徴として、背びれと尻びれが後方部につき、尾びれとの間に多くの離鰭(りき)がある。 秋に三陸海岸を南下するものは脂肪が多く好まれる。秋刀魚の脂肪にはドコサヘキサエン酸(DHA)が多く含まれる。一方、南方に出現するものは脂肪が少なくさっぱりしている。 マグロのはえ縄の餌にも利用される。 刺身や焼き物の他、缶詰やみりん干しに加工される。
参考
- 食材図典、食材図典I:小学館
- 新ビジュアル食品成分表:鈴木一