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リハビリ室コラム / Rehabilitation Column

2024年度体操競技大会帯同報告リハビリテーション科 小林優理亜(理学療法士)

2024年5月16日~19日に開催された、第63回NHK杯体操(高崎アリーナ)に会場トレーナーとして帯同しました。NHK杯は、男女とも全日本個人総合選手権の予選と決勝の合計得点を持ち越して、NHK杯の得点との合計で順位を決める大会です。今年開催されたパリオリンピックの代表が決まる大会であったため、より緊張感もあり、大変盛り上がりました。

本大会では、会場のメディカルスタッフとしてドクター1名、トレーナー1名が配置されました。トレーナーとしての活動内容は、主に選手の傷害発生時の救急対応、必要に応じてアイシングを提供すること、器具に付着した血液の処理をすることでした。体操競技では着地や落下時に靭帯損傷や骨折、捻挫、脳震盪等の外傷が発生することがあるため、傷害発生時に備えドクターと連携して準備し迅速に対応することが重要となります。特に頭頚部外傷の発生時に備え、搬送トレーニングを実施する等の準備の重要性を改めて感じました。

2024年8月12日~17日に開催された、JOCジュニアオリンピックカップ 全日本ジュニア体操競技選手権大会(高崎アリーナ)にも会場トレーナーとして帯同しました。全日本ジュニア体操競技選手権大会は数々のオリンピック選手がジュニア時代に出場してきた大会であり、ジュニア選手にとって重要な大会となります。

本大会の会場にはドクター1名、トレーナー2名が配置されました。活動内容は同様に、傷害発生時の救急対応、アイシングの提供、必要に応じてテーピングの実施、器具に付着した血液の処理をすることでした。この大会では男女同時に競技が実施されます。どの種目でどのような傷害が発生したかを迅速に把握できるようにするためすべての種目を同時に見る必要があり、落ち着いた対応の重要性を改めて感じました。

2024年度体操競技大会帯同報告

NHK杯体操にて

2024年度体操競技大会帯同報告

全日本ジュニア競技会場

2024年はパリオリンピックが開催され、男子体操競技では団体、個人ともに金メダルを獲得し、素晴らしい活躍をされました。日常の診療においても体操競技選手のリハビリを担当させていただく機会が多く、私自身体操競技をしていた経験もあるため、オリンピックでの選手の活躍やあきらめない姿勢にとても感動しました。

私は週1回、横浜市スポーツ医科学センター内にある「よこはまYSMC体操クラブ」の選手コースに所属する選手のメディカルサポートをさせていただいています。選手の健康面のサポートを行い、競技力向上に寄与することを目的に活動しています。活動内容としては、選手のコンディショニングチェックやリハビリ内容の確認、試合の帯同等を行っています。今回の大会帯同経験を踏まえ、傷害発生時に的確な対応ができるようにしていきたいと思います。また、選手が競技を楽しく継続できるよう傷害予防にも貢献できるよう取り組んでいきたいと思います。

今回、オリンピックに関わる大会にも帯同し貴重な経験をさせていただきました。この経験を日頃の診療や現場活動に生かし、還元できるよう今後も精進していきたいと思います。