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リハビリ室コラム/Rehabilitation Column

第11回運動器理学療法学会学術大会 参加記
リハビリテーション科 大平 葉奈(理学療法士)

10月13日(金)〜15日(日)、福岡で「第11回運動器理学療法の協創〜本質の探求と探究」が開催されました。本大会は運動器疾患について広く取り扱う学術大会で、スポーツ領域以外の演題も多く見られました。そして、大会テーマの「運動器学理学療法の協創」の通り医学や看護学などの医療関連の専門分野、さらには工学や情報学など医療以外の専門領域との関係性の中で、対面での発表や活発なディスカッションを通して新しい領域の創出を試みる学術大会であったと感じました。

当センターからは、柴田理学療法士と大平理学療法士が口述演題で発表を行いましたので、内容を以下に紹介します。

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柴田PT「大学女子陸上選手における月経周期に伴う身体各部位の疼痛の変化について」 大学女子陸上競技選手における月経周期に伴う身体各部位の疼痛の変化について検討した。結果は、正常月経者のうち約7割の選手が月経周期に伴う何かしらの疼痛を有しており、特に腰部の症状が多かった。腰痛のピーク時期は月経周期の中でも月経中が最も多く、女子陸上競技選手においての腰部症状は月経周期を考慮する必要があると示唆された。
普段の臨床では、自身の競技歴もあり陸上競技選手を対応することが多い。女性にとって月経周期は切り離せない個人因子であるため、慢性障害と付随して起こる月経に由来する疼痛を考慮するなど、今後の活動に活かしていきたい。

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大平PT「大学女子新体操選手における月経周期に伴う身体各部位の疼痛の変化について」 大学女子新体操選手における月経周期に伴う身体各部位の疼痛の変化について検討した。結果は、正常月経者のうち約8割の選手が疼痛部位を有しており、特に腰部の症状が多かった。腰痛のピーク時期は月経前から月経中であり、女子新体操選手の腰痛には月経前症候群や月経随伴症状として腰痛を有する選手が含まれている可能性が示唆された。 私自身は、学会発表が初めてであり緊張しながら口演に臨みましたが、質疑応答ではスポーツ理学療法領域以外の方からの質問もあり、新たな視点で自身の研究を考えるきっかけをいただきました。学んだことを診療やスポーツ現場での活動等に活かし、サポートさせていただく皆様の力になれるよう今後も精進して参りたいと思います。