今年のゴールデンウィークは大型連休となりましたが皆様いかがお過ごしにな りましたか?
生活リズムが崩れてしまった方は、一週間程度かけて就寝、起床時間、食生活を含めて通常のリズムに戻していきましょう。
当施設で実施しているスポーツ版人間ドック:SPS参加者の方から質問が多い「筋肉をつける食事は?」について皆さんと一緒に考えたいと思います。
筋肉をはじめとするヒトの体は約10万種類ものたんぱく質で構成されています。
たんぱく質は、多数のアミノ酸がペプチド結合した高分子の化合物で、分解と合成を繰り返しながら一定量を保っています。また、ヒトの体のたんぱく質を構成するアミノ酸は20種類あります。
最小単位まで分解されたアミノ酸のうち、体内で合成されないものを必須アミノ酸といい、体内で合成されるもの=非必須アミノ酸といいます。
必須アミノ酸のバリン・ロイシン・イソロイシンを分岐鎖アミノ酸 (=BCAA)という。*表1参照
必須アミノ酸 | パリン・ロイシン・イソロイシン・スレオニン・リジン・メチオニン・フェニルアラニン・トリプトファン・ヒスチジン |
非必須アミノ酸 | グリシン・アラニン・セリン・アスバラギン酸・グルタミン酸・アスララギン・グルタミン・アルギニン・システイン・チロシン・プロリン |
1.ヒトの体の構成材料となる
筋肉、骨(コラーゲン)と骨の結合部分、皮膚や腱(コラーゲン)、毛や爪(ケラチン)を構成します。
3.特異動的作用が大きい
食事を摂ることにより、エネルギー代謝が高まります。たんぱく質は糖質や脂質に比べて特異動的作用が大きいため減量期には主菜を含む食事を朝食からしっかりと
摂りましょう。
4.体の機能を調整する
酵素やホルモンの材料となります。
他の物質を運搬する(ヘモグロビン・リポたんぱく質)働きがあります。
生体防御反応(免疫グロブリン)があります。
食品中のたんぱく質を必須アミノ酸の組成から算出する方法。
食品中に含まれる必須アミノ酸量が基準量より低いアミノ酸を制限アミノ酸といい、その中でも一番不足しているアミノ酸を第一制限アミノ酸といいます。
アミノ酸価は、食品たんぱく質中の第一制限アミノ酸量が、そのアミノ酸の評点パターンの何%であるかで表されます。アミノ酸価100の場合、制限アミノ酸が含まれずたんぱく質の質が良いことをあらわします。*表2参照
食品名 | アミノ酸価 |
卵 | 100 |
牛乳 | 100 |
牛肉・豚肉・鶏肉 | 100 |
鮭 | 100 |
まぐろ | 100 |
鰺・鰯 | 100 |
木綿豆腐 | 82 |
ご飯 | 61 |
パン | 44 |
表2:各食品たんぱく質のアミノ酸価
体の筋量アップを促進させるためには、必須アミノ酸すべてが揃っていることが重要となるため、主菜(肉・魚・卵・大豆食品のおかず)は1種類に偏らず、なるべく品数を増やし て数種類から摂取するようにしましょう。
来月は筋量アップ に必要な、たんぱく質量やたんぱく質食品の摂取について考えていきます。
参考 |
・食品成分表「新訂版」:新しい食生活を考える会 ・新調理実習:関西調理研究会 ・基礎から学ぶ!スポーツ栄養学:鈴木志保子 ・栄養素の通になる:上西一弘 ・NSCAストレングストレーニング&コンディショニング:石井直方 |