ヘルシーレシピHealthy recipe

　3月に入り日中温かい日が増えて参りました。温かくなると日帰りで何処かへ出かけてみよう！と思う季節となりますよね。



　今月号は曽我梅林の梅祭りをご紹介致します。最寄り駅はJR御殿場線下曽我駅です。山あいにある小さな駅ですがとても風情のある駅舎です。



　下曽我駅界隈にある「曽我梅林」は原梅林、中河原梅林、別所梅林の各梅林からなり約35,000本の白梅が植えられています。また、各梅林で異なる品種の梅も咲いているため見頃が3カ所で少しずつ異なっていました。
　曽我地方は日本三大仇討ちのひとつ、「曽我物語」の曽我十郎、五郎兄弟の育った場所としても有名で、また、高台にある見晴台からは天気が良ければ富士山や箱根連山、駿河湾などが見渡せます。残念ながら訪れた2/19は富士山は見られませんでしたが、箱根連山や駿河湾は見ることができました。また、見晴らし台への道順にはレモンやみかんの木を見る機会が沢山ありました。





　3梅林の中でも一番広い「別所」梅林では垂れ梅が満開で見頃を迎えていました。垂れ桜は見る機会が多いのですが、垂れ梅を初めてみましたが咲いている姿に上品さを感じましたが、紅白の垂れ梅の咲く姿には圧巻でした。



　また、梅林内の曲がり角のひとつひとつには名前がついているんですよ。



　訪れた日は梅祭り期間中（2/18〜）で、露店などが出店され、梅干しや地元の朝どりみかんや沢庵漬などが販売されており、訪れた方で賑わいをみせていました。今回、購入した梅干しには生産者の名前が記載されており、また、販売されている梅干しの中には塩分4％の減塩された梅干しなどもみられました。今月のメニューは購入した梅干しを使用したメニューです。



　下曽我駅への帰り道に通る「原梅林」では白梅が見頃を迎えていました。



　今回初めて梅を観賞しましたが、上品さの中にも生命力を感じました。また、花が散ったあとの梅の実が保存食として梅干しに加工される。ヒトは自然とともに生きてるなぁ・・・と感じる一日となりました。

梅干しについて　

【梅(japaese apricot)・・・バラ科】
　中国を起源とする梅は古くから日本に伝わり、日本各地の風土に適した品種を生んできた。現在、梅は約8〜9万トン生産され、和歌山県、長野県、群馬県で多く生産されている。
　梅は花のみでなく枝ぶりや樹形も鑑賞される。また、梅は地方品種が多く、杏に近縁で雑種性も高い。
・成熟初期の梅・・・緑色で堅く梅酒、砂糖漬むき
・完熟し黄色くなり始めた梅・・・梅干しむき
　未熟な果実の核にはアミグダリンが含まれており酵素により青酸を作るため青梅の生食は危険である。

　◆大粒品種・・・白加賀、藤五郎、南高、鶯宿
　◆中粒品種・・・長束、薬師
　◆小粒品種・・・小梅、甲州最小

【梅の品種について（一例）】
◆大粒品種　

• 白加賀
  江戸時代から栽培され関東地方に多い。果肉は厚くて繊維が少なく、梅酒や梅干しむき。収穫時期は6月上旬〜中旬。
• 藤五郎
  新潟県中蒲原郡に多く栽培。果肉は繊維が少なく果皮も薄く、梅酒や梅干しむき。収穫時期は6月中旬〜下旬。
• 南高
  和歌山県南部川村で栽培。自家結実性が低く授粉樹が必要となる。梅酒、梅干しむき。収穫時期は6月中旬〜下旬。

◆中粒品種

• 長束（なつか）
  愛知県稲沢市原産。果肉は緻密で果皮は熟すと淡黄色となる。梅酒、梅干しむき。収穫時期は6月中旬。

◆小粒品種

• 甲州最小
  小粒品種の代表的存在。果実はやや偏球系、熟すと果面は赤みをさす。収穫時期は5月下旬〜6月上旬。

【梅干し】
　梅は古く中国から伝わったため梅干しの歴史も古く、最初の記録は平安時代中期とされている。その後、食用の他に戦時の携帯食品としても重宝された。
　梅干しは梅の青い実を塩漬けした後、色をつけずに又は赤しその葉で色漬して天日干ししたもの。材料となる梅は肉厚で皮が薄い品種がむき、白加賀や藤五郎が用いられる。
　赤しそを使用せず塩を吹いた関東風梅干し、梅干しに赤しそを巻き再度漬けした小田原のしそ巻き梅干し、かつお節をまぶしたものなど地方により特徴のある梅干しが多くみられる。

　小梅漬は山梨県が主産地であり、甲州最小という小粒品種を使う。
　梅を塩漬けした後、天日干しせずに梅酢に漬けたものを梅漬けといい、小梅の果肉の歯切れよくしたものをカリカリ梅という。カルシウムを多くすると梅のペクチンが溶け出すのが防止でき歯切れがよくなるため、生梅を消石灰液に漬けた後、塩化カルシウム又は硫酸カルシウムを加えた塩水に漬ける。

参考

・食材図典、食材図典II:小学館 ・新ビジュアル食品成分表：鈴木一

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