第11回
「日本運動療法学会参加記」
スポーツ医科学センター 整形診療科 坂田 淳(理学療法士)
日本運動療法学会は、様々な分野で運動療法に携わる人たちが意見を交換しあう場です。
今年で34回目を迎え、平成21年6月21日に早稲田大学で開催されました。内容はリハビリテーションのみに留まらず、運動療法によるアンチエイジングや障害予防など、広く取り扱われていました。
私も「当センターにおける内側型野球肘に対する理学療法の実施効果」という一般演題を発表しました。スポーツ医学の分野だけでない方々の前での発表でしたが、活発なディスカッションをすることができました。
今回のメインテーマでもある「運動療法による障害の治療と予防」というシンポジウムでは、当センターの鈴川仁人(理学療法士)がジュニア期におけるスポーツ障害・外傷予防の取り組みについてシンポジストとして発表した他、メタボリックシンドロームや変形性膝関節症、障害者スポーツそれぞれの分野で尽力されている先生方が発表されていました。すべての分野に共通するものとして以下のことが挙げられました。
・ どの分野においても、運動療法による一定の効果が得られる
・
効果を高める工夫として、対象の特徴に合わせたプログラム実施やモチベーションのコントロールが重要である
・
運動療法を治療だけでなく、予防にも応用することが求められている
普段、運動療法に携わるものとして、改めて、運動療法の適応範囲の広さとその奥深さに感銘した学会でした。
スポーツ医科学センターも、スポーツ医学の分野での運動療法の先駆けでいられる様、さらなる努力をしていきたいと思います。