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リハビリ室コラム/Rehabilitation Column

「杭州2022アジアパラ競技大会」「2023 IBSA Goalball Asia/Pacific Championships」
ゴールボール日本代表チーム帯同報告
リハビリテーション科 藤堂愛、彼島奈々

この度、藤堂理学療法士と彼島理学療法士が「杭州2022アジアパラ競技大会」と「2023 IBSA Goalball Asia/Pacific Championships」に帯同させて頂きましたので、2大会分をあわせてご報告いたします。

「杭州2022アジアパラ競技大会」は、10月22〜28日に中国の杭州で開催されました。本来であれば2022年に開催予定でしたが、COVID-19感染拡大の影響により1年延期されて2023年に開催となりました。藤堂理学療法士は男子代表チームのベンチレーナー兼アシスタントコーチ、彼島理学療法士は女子代表チームのベンチトレーナーとして帯同させて頂きました。大会期間中の主な役割は、選手の移動や食事のサポート、試合前後のケア、スケジュール作成などです。また、アジア大会のような主要国際大会では、日本パラリンピック委員会との連絡担当として情報の共有などを行います。試合中は、試合の状況をコート内にフィードバックすることや給水、スコアシートの記録などをします。

本大会は、アジア諸国が参加できる競技大会であり、大会期間中は東京パラリンピック等と同様に選手村が設けられ、参加人数はパラリンピックを上回る大規模な大会です。中国は多少の空気の悪さはあるものの、選手村内は快適に過ごすことができるように設備が配置されており、選手がコンディショニングしやすい環境であったと感じました。

男子は予選リーグを3勝0敗の1位で通過し、決勝トーナメントに臨みました。決勝トーナメントでは準決勝で韓国と対戦し、前半で稼いだ点数を維持し10-5で勝利しました。決勝は東京パラリンピック以来となる中国と対戦しました。前半で大きく点差を離されてしまい3-9で敗れ、準優勝でした。中国は世界ランキング3位(2023年9月現在)の格上のチームですが、今大会を通して日本が中国に勝つための課題を再確認することができた一方、着実に中国と戦える力がついているとも感じました。

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女子は、予選リーグを2勝1分1敗の2位で通過しました。準決勝は予選で引き分けた韓国との対戦でしたが、3-0で勝利しました。日本女子チームの強みは守備であるため、準決勝を無失点で勝利でき、よい流れで決勝に臨むことができました。しかしながら、決勝の中国戦では予選と同様に5失点し準優勝という悔しい結果となりました。

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次に「2023 IBSA Goalball Asia/Pacific Championships」は、11月13〜18日にアジアパラ大会と同じく中国の杭州で開催されました。本大会はパリ2024パラリンピック競技大会(以下、パリ大会)への出場権がかかった大陸予選であり、出場権を獲得できる最後の大会でした。そのため、まだパリ大会の出場権を獲得していない女子チームのみが大会に参加し、彼島理学療法士がベンチトレーナーとして帯同させて頂きました。

日本がパリ大会への出場権を獲得するための条件は、今大会においてオーストラリアよりも上の順位であることでした。予選リーグでは、初戦からオーストラリアと対戦し3-0で勝利、準決勝でのオーストラリア戦も8-3で勝利したことでパリ大会への出場権を獲得することができました。大会の最終結果は、決勝で中国に敗れ準優勝でした。

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約8か月後にはオリンピックのパリ大会が開催されます。パリ大会は、東京大会よりも出場枠が2枠減り8か国しか出場することができません。今回の2大会で男女ともに敗れた中国ともパリ大会で再度戦うことになります。中国以外にも男子はブラジル、女子はトルコといった強豪国と1戦1戦負けられない戦いが続くことになるので、男女ともに最高の結果を残せるよう選手のコンディション管理を中心にサポートしてまいります。 今後ともゴールボール男女日本代表チームの応援をよろしくお願い致します。

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