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髙ちゃんリポート「~湯河原みかん狩り編~」

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髙ちゃんリポート

  2018年が始まりました。皆様、2018年はどの様な一年にしたいでしょうか?
実現したい事をいくつも書き出す事で、本年行うべき行動がみえてくるのでは?と思います。
私事ですが、①当センターにて栄養について様々な考えを持つ方と出会いディスカッションする、②横浜市や神奈川県の魅力を当センターホームページ「ヘルシーレシピ」を通じて更に発信していきたい、ということを目標に立ち止まり考える時間ももちながらも活動的に動きたいと思います。
2018年最初のレポートは「揚げ蒲鉾作り体験」を紹介致します。
体験場所は正月の風物詩「箱根駅伝」中継所としてお馴染み、「鈴廣」です。箱根登山鉄道「風祭駅」下車、改札を出ると目の前には「鈴廣」のお店が出迎えてくれます。鈴廣を訪れたのは12月30日、鈴廣のおせち大市開催中にてお節の準備で蒲鉾や練り物を購入する人、人、人で賑わっていました。また、店頭では「ちっくる&かまぴー」が踊って大活躍、ちびっ子達に大人気でした。

 手作り体験できるのも鈴廣の人気のひとつ。鈴廣本店のお隣、かまぼこ博物館で手作り体験が行えます。事前予約に空きがあれば当日予約も可能です。 店内に入ると、蒲鉾製造現場や蒲鉾作りに必要な道具、蒲鉾に関するディスプレイに驚きます。

手作り体験は1F(蒲鉾・竹輪作り)、3F(揚げ蒲鉾作り・蒲鉾飾り寿司作り)のキッチンラボ2カ所で体験できます。蒲鉾・竹輪作り(2012年1月号を参照)に続き、「揚げ蒲鉾作り」を体験しました。
ラボではエプロン、帽子を着用し手洗い、消毒を済ませてからひとり分ずつに分けられた材料が並べられた自身の席へ着席し見回すと、揚げ蒲鉾を早く作りたい!食べ物を前に笑顔いっぱいのちびっ子達。笑顔にさせる食のパワーを改めて実感。

全員が着席、先生の話が終わり調理スタート!先生より「用意された揚げ蒲鉾用すり身で白身魚2匹分が使われている。」と聞いた時、魚の苦手な子供達へは練り物を活用する方法が使えるな...と。しかし、血圧が高い方は塩分量を考慮し練り物の使用は控えるようにしましょう。
すり身の入ったビニール袋に各具材(5種)を好みの割合で加えて袋をモミモミ、混ぜます。すり身と具材が程良く混ざったところで厚さを均等に整えます。

 ビニール袋の底の角部分1カ所を切り、竹皮に2等分にのせ、好きな形に整え仕上げに竹串をさして調理工程終了です。各自、オリジナルの蒲鉾が完成しました。魚とハートに見えるでしょうか?すり身の形を整える際、手をたっぷりの水で濡らしておくとスムーズに成型できます。

いよいよ最終工程、揚げる工程です。先生のところへ蒲鉾を持って行き揚げてもらいます。カップに好きな絵を書いて待ちます。待つこと約10分、揚げ蒲鉾をカップに入れてもらえば完成です!

揚げたての熱々を早速試食。揚げる事で加熱され弾力が増し、噛み応え抜群の揚げ蒲鉾でした。また、揚げたての熱々で手作りという事で美味しさも倍増です。
「食べたら動く!」食後の運動に館内の展示物を見学してみました。

蒲鉾が作られる工程について

key:蒲鉾の弾力のもととなるたんぱく質
魚の体もヒトと同じく約20%はたんぱく質で作られている。

第1工程:魚から魚の身をとる...

魚肉のたんぱく質は規則正しく一方向に並び束となっている。

第2工程:魚の身を水でさらす「水さらし」...

数回水にさらす事で蒲鉾の白さや弾力の形成に邪魔をする成分(脂肪、血液や筋肉中の赤い色素、たんぱく質分解酵素)を取り除く。

第3工程:魚の身に塩を加える...

塩を加える事で魚肉中のたんぱく質がバラバラになり溶け出す。

第4工程:魚の身を石臼でする...

塩を加えてする事でバラバラになったたんぱく質が絡み合い粘りが出る。

第5工程:成型し蒸す...

加熱する事で絡み合ったたんぱく質がよりしっかり固まり網目状の構造が作られる。この網目状の構造が蒲鉾の弾力を作る。

小田原蒲鉾が美味しい秘訣

秘訣1:

ぷりぷりとした弾力が強い事も特徴のひとつ。ぷりぷり感をだすため原材料の魚にもこだわりがみられ、「シログチ」という白身魚を使っています。「シログチ」は全長20~30cmで臭みが少なく、味は淡泊、蒲鉾にするとしなやかで強い弾力の出る筋肉たんぱく質をもつ白身魚です。また、漢字では「白愚痴」と書き、釣り上げた時に「グーグー」と音を出す様子が愚痴を言う様に似ているところから名前がつきました。

秘訣2:

蒲鉾作りに欠かせない「地下水」はカルシウムやマグネシウムを適度に含み、鉄をほとんど含まない地下水を使う事で白い蒲鉾が作れます。鉄は魚の身の色素たんぱく質と結合し、加熱すると褐色化してしまうため蒲鉾の色が悪くなってしまいます。小田原の地下水は鉄を含まないため、その地下水で魚の身を「水さらし」する事で白く弾力のある蒲鉾が作れます。

「水さらし」とは蒲鉾作りの工程のひとつで、魚の身をたっぷりの水で洗う工程です。「水さらし」を数回行うことで余分な成分を除きます。

1)魚肉の脂肪は生臭みのもと。脂肪は水に浮くため魚の身から脂肪を浮かせて取り除き生臭みをとります。

2)魚肉の血液や筋肉の赤い色素は加熱すると色が黒っぽく変化します。水さらしを行い血液や赤い色素を取り除く事で白い蒲鉾が作られます。

3)魚肉に含まれる酵素は弾力のもととなるたんぱく質の網目構造を分解、壊します。水さらしを行い酵素を取り除く事で弾力のある蒲鉾が作られます。

「手作り」の美味しさを体験、「手作り」の良さを再確認する時間が過ごせました。

~トマト・トマト加工品~

トマト

トマト...ナス科トマト属 トマトの原産地はアンデス山麓(ペルー、エクアドル)で、中央アメリカ、メキシコに伝わりチェリートマトからペアトマトを経てトマトに分化したとされる。 日本へは17世紀に導入と推定されるが、一般に広まったのは明治時代末~大正時代初期。昭和初期に導入されたアメリカ系トマト(ポンデローザは桃色・大果)をもとに日本独特の桃色・大果の品種が育成され普及した。 a)ファースト... 桃太郎のような完熟型トマトが普及する前の美味しいトマトの代表。果実の先端が突出してとがっているのが特徴。果肉部が多くゼリー部は少ないため甘みが強く肉質がよい。 b)桃太郎... 1983年に発表された完熟型のトマト。甘みが強く酸味も適度にある、桃色丸玉の品種。

加工用トマト

18世紀末にはイタリアで広く食用とされ、加工食品への利用も1800年代初めに行われた。日本でのトマトの加工は1903年蟹江一太郎が現在のトマトピューレに近いトマトソースを製造した事に始まる。
トマトピューレ、ジュース、ケチャップなどに使用する品種で生食用品種とは異なり赤色・小果(100g以下)で果肉はかたい。イタリア原産サンマルツァーノ、ローマ、日本で育成された珠玉などは洋梨形の品種である。また、野菜・茶業試験場盛岡支部では長く加工用品種「くりこま、ふりこま」などの育成を続けている。また、加工用トマトは生食用桃色系トマトとは異なる品種群で赤系トマトと呼ばれ、ビタミンAやCが豊富で果肉の中心部分まで赤紅色で風味、香りなど優れた品種が用いられる。

温州蜜柑・・・(Satsuma mandarin)ミカン科

日本の代表的な柑橘類で、皮がむきやすく、種がなく食べやすい品種である。江戸時代に鹿児島県で生まれたと推定される。千葉県以西の温暖地で栽培されている。 9月下旬に収穫できる「極早生」、10月下旬に収穫できる「早生」、12月中旬に収穫して貯蔵し3月頃まで出荷される「晩生」と多くの品種がある。 ハウス栽培されたミカンは5~9月に出回る。

トマト加工品例

a)トマトピューレ...トマトを粉砕、加熱、裏ごしし皮や種子を除いて濃縮したもの。調味はされていないため自由に調味できる。
b)トマトソース...生トマトまたはトマトピューレを原料にして作るソースで、ピザソースやパスタソースなど他のソースを作る際の主成分となる。
c)トマトペースト...トマトピューレを真空状態で脱水、ペースト状に濃縮したもの。
d)トマトケチャップ...トマトピューレに塩、砂糖、酢、 にんにく、玉葱、香辛料などを加えて調味したもの。
日本には明治時代に伝来、1908年に国内生産も始まった。

参考
  • 食材図典、食材図典I:小学館
  • 新ビジュアル食品成分表:鈴木一